どうして無料にできるの?

1番目の理由は、私たちの志です。
2番目は、できるだけ、お金をかけないことです。

例えば、少し料理ができる人、場所がある人、時間がある人は、食事に困っている子供に食事を提供することができます。こども食堂です。私たちは、ビジネス、特に、技術でビジネスをすることに興味を持っている者たちです。学校ではビジネスに触れる機会が少ないので、私たちは学生向けにビジネスを体験してもらう講座をやっています。技術に興味があるので、主に理系向けにやっています。でも、そもそも、理系と文系の分け方にはあまり意味はないので、誰でも参加できます。

もし、ビジネスに興味を持っている学生がいて、お金が足りないので講座にこれなのは残念なことだと思います。なので、学生向けには無料にしています。学生にとっては1000円だって、2000円だって大変な金額です。アルバイトをすれば、勉強する時間を削ることになります。親や親せきの負担になってしまうこともあるかもしれません。

ビジネスを無料でできるのは少しおかしいところがあります。何をするにもお金がかかります。学校とビジネスの世界の違いは、お金を稼ぐことの切実さにあるともいえます。そんな大事なことなのに、なぜ、無料にしているのか。毎年、そこは議論になるところです。今のところ、無料にする方が、社会により大きく貢献できると考えて無料でやっています。

無料ですが、ほんとは無料ではないのです。学生の皆さんから受講料をもらわないという点では無料ですが、講座は無料で運営できているわけではありません。

私たちの場合は、主催している私や講師の方、アドバイザーの方がお金を目には見えない形で出してくれています。会場に行くには交通費がかかります。私も講師の方たちも、アドバイザーの方たちも交通費を自分で出しています。

会場はできるだけ利用料が安い場所を使っています。講座を告知するホームページやFacebookページは自分たちで作っています。ポスターやチラシもできるだけお金をかけない方法で作っています。これが無料でできる2つ目の理由です。

無料であることで面白い現象も起こります。お金が足りないので、運営にあたっていろいろな工夫が生まれます。お金があると、出てこないとても斬新なアイディアが出てくることもあります。受講する側も、お金を払って受けているのとは違うモチベーションが生まれることがあります。お金を払っていないのでいつでも辞められます。続けるはものすごく強い意志があるからです。これはビジネスでもとても大事なことです。お金、お金と言っている人はだいたいうまくいきません。お金にはならないけど頑張っている人に新しい価値、良いつながり、感動するストーリー、そして最後にお金が回ってくるということが起こります。これは本当です。

これまで講座をやってきて、ビジネスに関心を持ってくれた卒業生がたくさんいます。彼らは社会にとてもいい影響を与えていると思います。なので講座を無料で続けています。無料で得た価値は、何倍にもして社会に返していただければと思います。

講座主催 柴田