始動Next Innovator 開会式

こんばんは、TA竹内です。

昨日は始動Next Innovatorの開会式がありました。色々書きたいことはありますが、とりあえず、開会の挨拶、事業運営者代表の挨拶、あと、目玉の早稲田Bスクールの入山先生の講演のメモを共有したいと思います。

おそらく来年も開催されると思います。学生さんも応募可能ですし、実際、開会式後のネットワーキングイベントでは大学2年生の企業家とお話しする機会もありました。今後、アントレの受講生や卒業生が挑戦する際の参考になればと思います。

中石審議官の話

  • 経産省としてはアベノミクスの成長戦略の一環で始動Next Innovator を開催
  • 本気で人材を発掘し育成して日本でイノベーションを起こすためのプログラム

→政府がかなり気合いを入れているってのがビシバシ伝わってきましたし、相当気合い入れてやんないとヤバい感が半端なかったです。

伊佐山CEO(WiL)の話

  • 政府の支援があるということは国民の税金を使っているということ→当たり前だけど本気でやれ
  • 本気でやらせるために去年の倍ハードなカリキュラムに設計した
  • 失敗を恐れるな。fear of failure からfear of missing opportunity(FOMO)へパラダイムシフトせよ

→さらに追い討ちをかけるように「本気でやれごるぁ」とプレッシャーをかけられました。あと、アントレで柴田先生・講師・TA陣がしきりに言ってる「しのごの言わずにやれ」「見切り発車でもいいから動け」ってのは、全く同じ趣旨の事を言われました。

入山先生の話

きゃりーからすごく面白いから羨ましいと言われていましたが、実際ちょー面白かったです。講演を聞くまでは「実際どーなの」と穿った見方をしてましたし、講演が始まった出だし1分くらいは、「ん?」って一瞬思いましたが、聞けば聞くほど話に引き込まれる感じでした。内容もさる事ながら、話し方がキメ手でしたね。徹底的に本気で語る感じです。そーいう意味では、浜ちゃんのプレゼンスタイルに似ているかも。

ポイントは、以下のとおりです。

  • イノベーションとは「新しい知」と「古い知」の組み合わせ(new combination)
  • 組織が硬直化するとイノベーションは起きない(やり尽くされていてネタがない)
  • イノベーションを起こす2つの軸は、「知の探索(exploration)」と「知の深化(exploitation)」
  • 大事なのは前者。こっちからイノベーションは生まれる
  • 大抵の組織は知の深化に傾倒(competency trap)。リソースの制約が少ないし、マネタイズしやすい(myopia 知の近視眼化)
  • 経営学者の完全なコンセンサスが得られていることとして、イノベーションは「知の探索」から生まれる
  • ジョブスがいた時のアップルは、ジョブスが「知の探索」を担当して、クックが「知の深化」を担当。両方がバランスしてだからうまくいってた(両利きであることが大事)
  • イノベーションを起こすために必要な3つの視点
    • 個人レベルの両利き
      • (深化はわりとみんなできるので)まず探索が大事
      • 探索には失敗がつきもの
      • 失敗をしまくる、しまくれる仕組みが必要→始動Next Innovatorは失敗しまくるチャンス(多くの大企業では失敗できない)
    • 戦略レベルの両利き
      • オープンイノベーション
      • CVCは「知の探索」のリアルオプション投資
      • 伊佐山さんの仮説は「(欧米の企業と違って)日本の企業の内部にはイノベーションの源泉が存在」→始動Next Innovator が火をつける
    • 人脈レベルの両利き
      • トランザクティブ・メモリー。みんなが同じ知識を全て持つ必要なし。誰が何を知っているか?who knows whatが大事(知のインデクゼーション)
      • ネットワーク理論のストラクチャーホールになれ。ネットワークとネットワークの結節点にいる人材であれ(T型人間じゃなくて、H型人間)
  • クリステンセンの「イノベーティブ・アントレプレナーの条件」は、クリステンセンにしかできなきようなスーパー経営者とのインタビューを通して、アントレプレナーに共通する4つの項目を抽出:疑問力、観察力、実験力、ネットワーク力

アントレ論に参加しているみなさんには、「あれ、これ今まさに学んでるやん」って思うことがあるかと思いますが(説明不足な気もするのでもっと話が聞きたかったら連絡下さいねん)、そーなんです。いま、みなさんは、自らの意思で始動して、アントレ魂を学んでいるんです。やっていることは間違っていないので、あとは自分の内なる声(何をやりたいか、達成したいか)に従って継続すれば、それがいつか他の経験と繋がって形になると思います。

ってことで、思った以上に大変そうですが、大変であればあるほどやり遂げた後の快感は半端ないはずなので(悔しい思いしか残らないかもしれませんが、それはそれで人生の糧にはなると思っています)、成果を出すことに拘り抜いて5ヶ月間を過ごそうと思います。

ではでは。