アントレプレナーシップ論 オープンスクールテキスト

第6章 事業性評価


講義全体のPDFを購入する(有料:2,000円):
こちらからお申し込みください。事務局から折り返しPDFの受け渡しについてメールをお送りいたします。


6.1. ビジネスモデル

(本文より一部抜粋)

誰にでも困っていることはたくさんあります。しかし、お金を払ってまで困っていることを解決したいと思うことはそれほどありません。お客さんが買わざるを得ない理由があることはビジネスモデルを考える上でもとても大事なことです。一番大事なことといっても良いかもしれません。

お客さんがお金を払うのは、
・必需品(衣食住や仕事の上でどうしても必要なもの)である
・欲望をかき立てられる
くらいです。
かつ、こういうものは今も何かで満たされているわけですから、それに勝る「値段の安さ」や「手に入れやすさ」、さらに「強い刺激」などが必要になります。

お金がお客さんから自分たちの会社に流れる矢印を書くだけなら誰でもできます。なぜそうなるのかを「値段の安さにやむにやまれず」、「気づかないうちに買ってしまうような買い易さで」、「欲望をこらえきれずに買わざるを得ない」など、見た人がなるほどと思う理由を書けていると良いです。


6.2. 事業計画の評価

(本文より一部抜粋)

事業計画の評価には、
1) 必要な情報がそろっているかどうかの形式的評価、
2) 業界を理解し自分達がやることが定まっているかどうかの構造(ストーリー)的評価、
3) 内容が間違っていないかどうかの真贋的評価
の3段階があるということです。
(中略)
講座では、ベンチャー投資家がインターネット上に公開している「事業計画を送付する前に確認してほしい項目リスト」や「これまでの講座での経験」をもとに受講生に自己評価をしてもらいます。自分たちで評価してOKを出せないものは他人に評価してもらうまでもないものです。


6.3. 事業計画発表会

(本文より一部抜粋)

講座では、最終回に発表会をやっています。
(中略)
最終発表会では、審査員に世の中一般の事業計画の審査と同じ厳しさでやってくださいとお願いしています。一般に学生向けのビジネスプランコンテストでは、よくやったということで、学生の発表に対して好意的なコメントをする審査員が多いです。この講座では最終発表会をゴールとは考えていません。最終発表会も学びの場の1つだと考えています。そこで、世間の厳しさを知ってもらうことにしています。

受講生達は最終発表会に向けてとてもがんばります。がんばってきたからこそ、審査員からの厳しい評価を腹の底で感じることができます。本当に一生懸命やった後でないと、深く響かないのです。