心をつかむプレゼンテーション

プレゼンテーションを本能のままやれるならほんとにたいしたものです。

考えに考えて、練習に練習を重ねてもなかなかうまくできません。

その考える部分がすごく面白い部分です。

プレゼンテーションをする目的は、相手に心変わりしてもらうことです。

もともと賛同してくれるならプレゼンテーションは必要ありません。

「お金を出してください」「仕事をください」「協力してください」

というこちらの意図を伝えて、相手に同意してもらうことが目的です。

プレゼンテーションを考えるときもこの目的のことを考えます。

どうしたら相手が同意してくれるかということです。

それにはまず、相手がどういう人か、

自分の要望に対してどう思っているのかを知る必要があります。

一番早いのは直接聞いてしまうことです。

(直接聞くことは反則ではありません)

直接聞けないときは推測します。

面白いプレゼンテーションがいいのか、

硬いプレゼンテーションがいいのかも相手しだいです。

相手しだいなので「これがうまいプレゼンテーション」

というものはありません。

声が小さくても、姿勢が悪くても、相手が同意してくれるならそれでOKです。

ただ、声が聞こえなかったら同意は得にくいでしょう。

姿勢が悪いとそれだけで相手は不快になり、同意してくれないかもしれません。

なので、声や、姿勢、などがちょうど良くなるように練習します。

相手がそういうことを気にしない人だとわかっていたら練習不要です。

声や姿勢は一般的にはいい方がいいです。

本当に大事なのは相手が「面白いとか」「なるほど」「そうなんだー」

と思ってくれることです。

人によっては儲かることがとても大事でしょう。

他の人はビジョンが大事と思うかもしれません。

実は儲かることもビジョンも大事です。

どんなにいいビジョンでも儲からないことならやれません。

相手によって、儲かると言うことはどの程度ビビッとくるのか、

ビジョンの良さがどの程度ビビっとくるのかが違うのです。

そういう好みを事前につかめれば

プレゼンテーションの準備はとてもやりやすくなります。

もう少し踏み込んで考えてみると、

本当は儲からないのに儲かるといってしまうのはよくないことです。

プレゼンテーションで儲かると言うには

儲かる仕組みを考えておく必要があります。

これがプレゼンテーションが考えることに役立つ点です。

嘘をついてもいいやと思ってしまえばなんでも言えますが

嘘はだめです。

嘘をつかないためには考えなくてはなりません。

声がいい、姿勢がいいより、内容が大事です。

声がいいとか姿勢がいいとかくらいでは相手の同意はなかなか得られません。

中身がしっかりしていなくてはなりません。

だからプレゼンテーションの準備で考えに考えるのです。

考えるときに、これとこれは考えなくてはならないという知識は

あまり必要ありません。

自分だったら、同意するかどうかを考えれば大体わかります。

自分だったら本当にお金をだすかを考えてみます。

そもそも自分でお金を出すくらいのことなら

自分で借金をして出せばいいはずです。

自分が借金をしないということは、その程度のことということです。

その程度のことで同意するほど他人はあたなにやさしくありません。

自分は、どんなにがんばっても借金ができません。

わたしも自分に出来る限界のここまでは出します。

儲かったら、お返しします。

という話をしなくてはなりません。

心をつかむのは本気であるということです。

本気であれば、声が小さいなんてことは起こりませんし、

姿勢が見るに耐えないほど悪いということもないでしょう。

気持ちをこめて、相手の目を見て本気で話せば、

それが心をつかむプレゼンテーションです。