後進育成

先日同僚とランチしている時に、同じチームの2年目の若手君が持っている不満が話題になりました。

「自分は一生懸命業務に取り組んで成果物を出している。それでも怒られることがある。他の人(1年違いのチームメンバー)は適当な成果物を出しているのに何も怒られていない。あんな質の低い仕事が認められているなんておかしい。」

この若手君は、2つ勘違いしていることがあります。

  • 怒られることは悪いことではない。むしろ良いこと。
  • 他の人の前で怒っていないだけ。状況と相手を見て指導している。

なんですけど、自分が2年目の時には同じようなことを思ってた時期もあり、そういう勘違いをさせてしまったことに中堅どころとして少し反省しました。

これまでの経験から、基本的には「怒られること」=「成長するチャンスが与えられている」「期待されている」と理解しています。自分の弱点を指摘してもらうことができ、課題が明確になり、目標設定が可能だからです。

怒られている瞬間は嫌な思いをするでしょうし、ムカつくことを言われるかもしれません。が、怒っている人が、何に対して、どういう判断基準で怒っているかを明確にしているなら、我慢して聞くべきだと思います。なぜならそこに成長するためのヒントがあるからです。

逆に、(仕事ができていないのに)「怒られない」「何も言われない」ことは、1番厳しい状況に置かれていると考えるべきだと思います。自分で弱点を見つけて克服しなければならないからです。しかも、組織の基準と自分の基準の間には大きなズレがある可能性が大きく、組織で評価される仕事ができるようになるには経験豊富な人からのアドバイスがあった方が無難だからです。

当時私のことをしごいてくれた先輩のおかげもあって、私は比較的早い段階でこれに気付くことができましたが、この若手君は誰からも伝えられてなく、自分でも発見していないので、冒頭の不満を漏らすに至ったようです。

翻って私の反省ですが、私はどちらかというと後輩を指導する立場にあるので、これからは以下の点に気をつけて後進育成に取り組もうと思います。

  • 怒る場合の基準を明確にする ←怒られている本人がその理由を理解しないと意味がない。
  • 怒る方法は相手によって使い分ける ←受け取り方は十人十色。適切な伝え方を選ばないと伝わらない。
  • 普段から考えを共有する ←それなりに信頼関係がないと怒れない。

まー、私の指導スタイルは「怒る」というよりは質問攻めにして「考えさせる」なので、この先もあんまり怒ることはないと思っていますが、新年度を迎えるにあたって、怒る場合のポリシーを設定しておくのは心持ちとしてありかなと思いました。

あと、「仕事の質に対する期待値」「評価される仕事の基準」は常日頃から何らかの形で共有する必要があるってことに気付けたのが良かったです。

にしても、1年目は7月配属で翌年の年明けまで毎日怒られ続けたのが今となってはいいと思い出です。

ではでは。