「根拠のない自信」なんてない

おはようございます。TA竹内です。

いきなりですが、「根拠のない自信」については様々な考え方がありますが、私は「根拠のない自信」なんてものは存在しないと思っています。「根拠のない自信」は、「自信」ではなく、単なる「思い込み」だと思っています。自分を信じるには、その拠り所が必要で、拠り所が根拠に他ならないからです。言い換えると、自分を信じるってのことは自分の何かを信じることで、「自分の何か」に根拠があるからです。例えば、これまで所属メンバーが100人のサークルでヘッドをやったとか、バイト先の携帯の販売実績で表彰されたとか、いろんなビジネスコンペで賞を総なめしたとか。こういう実績を生み出した自分の努力や資質が根拠になります。

この手の実績は結果が伴っているので他人から客観的に評価されやすいですが、必ずしも自分を信じる場合の根拠は他人から客観的に評価できるものではなくても良いと思います。例えば、毎日腹筋を3000回やったとか、毎日名刺を100枚集めたとか、毎日英語を50分話すのを1000日続けたとか、結果が伴ったかどうかは別として、圧倒的な量で何か取り組み続けたという事実も自分を信じる根拠になると思います。継続は力なり。その力が自信の源泉になると思います。(ちなみに、どれも私の経験談ではないです。)

一方、「思い込む」には、思い込む対象は必要ですが根拠は不要です。自分が勝手に決めればいいもんだと思います。広辞苑にも「独り決めして信じてしまうこと」「固く決意すること」と定義されています。前者は過信や勘違いという意味がしてあまり良いイメージではないですが、後者は決心という意味なのでむしろ良いイメージがします。実際のところ、「思い込む」ことによって迷いを捨てることができ、何かに没頭することができると思うので、思い込んだ方が良い時も多々あると思います。冒頭で、「根拠のない自信」は単なる「思い込み」だと言いましたが、このコラムでは後者の意味(つまり決意、キメ)で使っています。

ってことで、私は根拠があって自分を信じることを自信、根拠がなくて自分を信じることを思い込みと整理していますが、これはどっちが良い悪いって話ではなくて、それぞれ使い分けが大事だと思います。私も社会人になって配属された部署がその時点では自分がやりたいと思っていた仕事ではなかったものの、(半年くらいやさぐれてから)「これは自分に向いている仕事だ」と思い込むことによって少しづつ仕事ができるようになり、上司や先輩から認めてもらえるようになっていきました。

今思えば、お給料もらって働いているわけなんで、「思い込み」もへったくれもなくて、新人だろうが、中堅だろうが与えられた仕事は120%以上努力して結果を残すのは当たり前なんですけど、当時の自分にとってはある程度の割り切りは重要だったと思います。結果的には、その後も割とコツコツ小さな実績を積み重ねることを通して、それなりに自信を身につけることができてたように思います。何かに取り組む時に、初めは根拠のない自信からスタートしても、それを続けることで根拠のある自信が生まれるってことですね。

就職活動中の学生さん(理系の文系就職なんかは特に)は、就職活動で面接官から「学んできたことと全然違うけど本当にやってける?」とか「仕事はむっちゃきついけど続く?」とか圧迫気味に質問されることがあるかもしれませんが、下手に根拠を捏造するくらいなら、「思い込み」=「決意」を伝えた方が断然効果的だと思います。

ではでは。